top of page

ネット上の絵師の人気の格差を見て思う

私は「絵師のヤツらって、ゴミみたいな絵なのにネット上でチヤホヤされて図に乗って、死ねばいいのに」と思ってたんだけど。 パウー来て、とんでもなく上手いのにネット上で冷遇されてる絵師もたくさんいるんだと知って、ちょっとショックを受けてる。 (仕事はあるんだろうけど) ネット上でいう「絵師」つーのは、高校の文芸部レベルのヒーローをのことを指し、その学生ヒーロー的な臭いを嗅ぎつけた偏差値50あたりの中高生が「親近感」でイイネをつけてるんだろう。 そこから一歩ぬけ、垢抜けた絵を描いてしまうと、『絡みづらい』つー理由で距離を置いてしまうというか。 距離を置く側も、悪気があるわけじゃなく、単純に絡みづらいんだろうな。 ロリ絵師は、わりと実力と人気が比例しているように見えなくもないけど。それはフェチズムが絡む分野だからだろうか。 萌え絵が流行ったのは、絵師の「実力と人気と絡みやすさ」のバランスがとれていたのもあるのかもしれない。 まあ、絵に限らず音楽でも似たようなことあるけど。

上手い下手だとか、作品の質とは全く無関係に「学生ヒーロー的な親しみやすさ」で票を稼ぐ連中。

それはそれで戦略のひとつだし、人間の心理だし、悪いとも思わない。 この「絡みやすさ、親しみやすさ」つーのは、創作者にとって厄介な問題かもな。 私も、ゴッホには絡みたくない。耳切られても困るし。

絵も、音楽も、技術的な上手い下手だけが評価のモノサシじゃないし、むしろ、評価にあたって技術的な上手い下手つーのは、あんまり関係ないというか。 私も近代・現代美術は「なぜこれが?」みたいに、よくわからないことが多い。

でも、ミロの絵などは、なんだかよくわかんないけど、やっぱり「すごい」と思うし、解説読んでも「ううむ」と思うし。 しかも、大学院時代に私の友人がミロの絵のポストカードを部屋に飾っていて。 「この絵からは、数式のような面白さを感じる」だとか言っていて、おい、マジかよ、私と同じ感性じゃねーかとビビったこともあり。

つまり逆に、私がくだらないと思った絵でも、実は、とんでもないものが裏に潜んでおり、その暗号を解読できた鑑賞者が評価している場合も多々あるはずで、だから「良い、悪い」を一刀両断することは勿論できないんだけど。 ひとつのモノサシは、やはり時代を超えられるかどうかだろうな。良い絵、良い音楽、良い作品は100年経っても良い。 その良さが、ざっくりとでも後世に伝われば、芸術の勝利なんだろう。 どこにどう答えを求めるかは、本当に難しいな。 そして、モタモタ考えてる間に我々も寿命で死ぬんだろう

タグ:

特集記事
最新記事
アーカイブ
タグから検索
bottom of page